貧困がどんどん広がってきて、ちょうどコインの裏側に、過労死をうむ労働が増えるという関係にある。実際の労働市場の中で起こっていることは、非正規が負け組で、正規が勝ち組などという話ではなくて、「過労死するほど働くか?」、「生活できない貧困にとどまるか?」という「過労死か?貧困か?さあどっちにする?」と言われているような状態だ。 貧困か?過労死か?「ノーと言えない労働者」つくる自己責任論が全労働者を貧困スパイラルに陥れる | すくらむ 夫がいた職場がそれほど苛酷なものだったかといえば、たぶん疑問がある。それでも鬱病を病んだ彼が休職を願い出たとき、上司がそれを許可しなかったことは確かで――「なあ、もうちょっと頑張れんか」――そうして彼はちょうど一日半あと、職場のある建物の7階から、墜ちて死んだ。だから、ノーといったからといって、事態がいつも動くというわけではない。あるいはノーということそのものに「