ベンジャミン・フォレスティアは 40間近の独身 少し良くない噂もあったが 快活な紳士だ がっしりとした体格と 日焼けした顔 きれいに撫で付けられた髪 彼がいるだけで その場が明るくなる 「フォレスティアさん いえ 僕はそういうつもりでは・・・」 ローガンが言いよどんだ 苦手だ ということが周りから見てもすぐにわかる 「いいんだ ローガン・メルローズ君 君には 君の権利がある だが 私は この場にいる紳士淑女すべてのために こちらの女性をさらっていくぞ!」 ベンジャミンは フィビィに恭しく礼をして 手を差し出した 親友を置いて行くのか それとも 救いの手をとるか 悩む間を与えることなく ベンジャミンに少し強引に手を引かれ フィビィはその場から離れる 「強引ではありません?」 咎めるように言う 「美しい人が 昆虫の話で その顔を歪めることに比べたら なんということはない 紳士の務めとは そうい