12月上旬のある日の夕方のことだ。幕張メッセで開かれた展示会からの帰り道、JR京葉線ホームから八重洲連絡通路を通って山手線ホームに向かっていると、右手の壁に並んだ「駅看板」の多くが、大学関連の広告で占められていることにふと気づいた。 広告を出していたのは、千葉方面に立地する人文系やスポーツ系などの大学・短大だ。西日本出身の記者にとっては、初めて名前を目にする大学も多い。「どの大学も学生集めに懸命なんだな」という当たり前の感想を抱くと同時に、「一体なぜ、大学がこんなところに広告を出すのだろうか」という疑問が沸き起こってきた。 東京に住んだ経験のある方ならうなずいていただけると思うが、京葉線ホームとその他の在来線・新幹線ホームを結ぶ八重洲連絡通路を利用する乗客の多くは、千葉方面に住む通勤客だろう。記者が大学の広告を目にした日も、帰宅途中の通勤客らでごった返しており、受験を控えていそうな若者の姿