陸・海・空の3自衛隊の幹部(旧軍の士官に相当)を養成するのが防衛大学校(以下、防大と略)だ。毎年、約480人の入校者を迎えるが、卒業するのは、おおよそ350人から400人程度。この卒業生の中には、幹部自衛官への進路を拒み、任官を辞退する者もいる。その数は、年によっては30人前後、少ない年でも10人ほどいる。これが、しばしばマスコミで報じられる「任官拒否者」の実態だ。 一方、防大卒業と同時に防衛省・自衛隊を去る任官拒否者とは別に、自衛官に任官しくべ、陸・海・空の各自衛隊幹部候補生学校に入校後、ほどなく退職するのが「早期退職者」である。この数も、年によって多少の違いはあるが、陸・海・空合わせて、毎年最低10人以上はいるという。 さらに幹部就任後に退職する者も含めれば、卒業後6年までに、防大に入校した一学年約480人のうち、約100~150人が自衛隊を去り、民間に進路を転じるという。 防大に入校