新卒採用という仕組みにおける最大の問題点は学生をスポイルすること、ではなく、牧歌的な採用システムであるということだ。何度も繰り返し書いているが、十二月あたりから始まった(実質的にはもっと前から始まっているが)就活は、主に大学三年生が対象だ。彼らが卒業し、入社するのが再来年の四月。激動のビジネス社会といっておきながら、なんとものんびりした話である。しかも、そこからしばらくは「給料を払って学ばせる」のである。なにもできないのに。 そう考えると、新卒採用をしている=企業としてゆとりがあるという図式が成り立っても良いはず。考えてみればわかるが、ギリギリの経営をしている企業だったら、人が足りないという事態はあってはならないし、逆に余っていることはない。いつも最適な人員であろうと努力するはずだし、そうでないと激動のビジネス社会(この言葉は何度も書く・笑)を乗り切ることはできない。二年先までその人が入っ