【パリ=野村悦芳】フランス大統領選の第一回投票で、極右・国民戦線の候補者として、過去最高の得票を記録した女性党首マリーヌ・ルペン氏(43)は一日、パリのオペラ座前の集会で演説し、左右両派の候補が争う六日の決選投票で「白票」を投じる考えを明らかにした。劣勢からの逆転のため、極右支持者の票を取り込もうとしていた現職の右派・国民運動連合、サルコジ氏(57)にとっては痛手になりそうだ。 第一回投票で約六百四十万票を獲得したルペン票の行方が決選投票の焦点となる中、ルペン氏は支持者の投票について「みなさんで判断してほしい」と述べ、自主投票にする方針を表明した。 一方、決選投票を戦う社会党、オランド氏(57)とサルコジ氏の双方の公約を強く批判し「二人ともだめで、投票はできない。戦いはこれからだ」とし、白票や棄権を選択するよう暗に求めた。集会は救国の少女ジャンヌ・ダルクをたたえるために毎年、国民戦線が開催