著: オミソ・シルコ 茨城県と言えば、あなたは何をイメージするだろうか。納豆、水戸黄門、はたまたマイルドヤンキー? もしかしたら、「ダサい」なんてイメージもあるかもしれない。都道府県魅力度ランキングで7年連続最下位を取り続け、「日本三大ブス」の産地とまで呼ばれている茨城は、残念ながらマイナスな印象が強いはずだからだ。 しかし、そこで生まれ育ったわたしの実感から言えば、茨城は確かに観光地としての魅力には欠けているかもしれないが、住むには最高の街だと思っている。 高級住宅街のなかにある小さな平屋 今から約30年ほど前、わたしが生まれたのは茨城県の県庁所在地「水戸」だ。水戸駅北口から徒歩で20分ほどに位置する水戸京成百貨店の裏の高台に住んでいた。 その地域は、いわゆる高級住宅街と呼ばれるエリアだった。とはいえ、当時わたしが住んでいたのは古くて小さな平屋。2畳ほどの台所と、6畳の和室が二間、それに