W杯大会前のスペイン代表は、6月3日に行われた韓国との親善試合を1‐0で飾っている。セスク・ファブレガスとイニエスタの連携が韓国DFラインを引き裂いた サッカーの戦術は毎年進化しているが、その大きな潮流をまとめて見られるのがW杯の大きな魅力である。 そういう意味で、あえて戦術だけに注目してみると、南アW杯の焦点はほぼ決まっていると言っていい。スペイン、またはスペイン的なサッカーをどう封じるかということだ。 守備に関しては、ほとんどの代表チームが4バックとゾーンディフェンスを採用しているようだ。3バックでリベロを置いているのはギリシャ、北朝鮮ぐらいか。3バックが伝統だった旧ユーゴスラビア勢(セルビア、スロベニア)でさえ、今ではゾーンの4バックに移行しているくらいなのだから。90年代からこの戦術的傾向はあったものの、ほぼすべてのチームが同じ守備戦術に統一されたのは、W杯史上でも初めてかもしれな