日韓の「レーダー照射問題」が混迷の度を深めているが、こうした問題の理想的な解決策は、双方の実務者が「現場で何が起きたか」を互いに情報を出し合って事実を見極め、必要なら再発防止策を講じる――という形にあったはずだ。しかし、今回の問題はすでに実務レベルを飛び越えて政治問題化し、さらには世論化してしまっている。 北朝鮮まで「韓国は正気か」そうなってしまった理由を探ってみたところ、日韓の情報関係筋から次のような解説を聞いた。 「韓国は、国軍機務司令部が解体されてしまったのが痛かった。そのため現場で何が起きたかを知るために、現場からの任意の報告に頼ってしまっている」 (参考記事:韓国専門家「わが国海軍は日本にかないません」…そして北朝鮮は) 韓国国防省は昨年9月1日、軍の情報機関である機務司令部を解体し、新たに設置された軍事安保支援司令部の発足式を開いた。機務司令部は、朴槿恵前政権下で権限を越えて戒