「LGBT」と称されることも多いセクシュアルマイノリティ(性的少数者)。人口の3〜7%にあたると言われ、40人クラスであれば1〜3人は存在する割合だ。近年、メディアでとりあげられる機会も増え、認知度は高まりつつあるが、2015年に行われた全国調査では「自分の周りに同性愛者がいるか否か」という質問に対し、「いない」と回答した人が54.2%、「いないと思う」が33.6%という結果が出た。実に9割近くの人が、実際に「存在している」ことを認知していないことになる。この結果は当事者が周囲の人に自分のセクシュアリティを伝えられていない現状を示唆しているだろう。 セクシュアルマイノリティの人が、自分の性的指向(恋愛や性的欲望の対象)や性自認(自分の性別に関する意識)について誰かに伝えることを「カミングアウト」という。自分のセクシュアリティについて話していないときの状況をよく「クローゼットのなかにいる」と