読書感想文は読書嫌いを増やす温床と考えているので論外だが、他にも「1日15分は本を読みましょう」「読んだ冊数を競い合おう」など、子供たちに「本を読め!」という号令が、国を挙げて掛けられているようである。 そもそも教育委員会のような行政機関が、しきりに「本を読め」と言うことが怪しい。本なんて役所に言われて読むものではなく、読みたくなったら読めばよいだろう。 だいたい子供たちに「本を読め」と言っている大人たちは、いったいどれくらい本を読んでいるのか。日ごろから周囲の大人たちが楽しそうに読む姿を見ていれば、子供たちも少しずつ本を読んでみようと思うのではないか。まずは、大人が本を楽しむ姿を見せることから始めるべきだ。