観終わると不思議とじんわりと温かい気持ちになれる作品。けれど、それだけでなく、孤独の多様性と奥深さを改めて知った気にもなった作品。 アメリカ旅行の道中、夫婦喧嘩の末に夫の運転する車から一人降りて、モハーヴェ砂漠にあるうら寂れたカフェ兼モーテル「バグダッド・カフェ」に逗留することになったドイツ人女性ジャスミン。 カフェには、オーナーであるアメリカ人女性のブレンダとその家族と従業員、数名の個性的な常連客がいた。 夫婦喧嘩の末に夫が家出をしていたブレンダは、常にイライラと誰かに怒鳴り散らしており、訳あり感の強いジャスミンとも最初は全く打ち解けなかった。 けれど…。 ジャスミンは、訳あり感と孤独な雰囲気をまといながらも、マイペースなのに環境適応能力が高くて、なんだか包容力までにじませ、不思議とチャーミング。 ブレンダも、怒鳴り散らしているけれど、悪い人ではないのが良くわかる、なんていうか、とても素