絵文字やカタカナを多用しない古風な文体「おじいさん構文」が10~20代半ばの「Z世代」の注目を集めている。おじいさん構文独特の枯れた魅力に引きつけられた若者が、SNSやLINEでメッセージを送り合っているようだ。 「貴方様にはお変はりなくお過ごしでせうか。私めは先日、友人と共に京都へ旅行してまゐりました。京都といへば、日本の古き良き文化が色濃く残ってゐる所でございます。神社仏閣や庭園を拝見したり、茶道や花道を体験したりして、心豊かになりました。昔の人々はどんな思ひで暮らしてゐたのでせうか。今では忘れられてしまつた風習や言葉があることでせう。歴史を学ぶことは大切でござりますね。さて、この辺で失礼いたしますが、またお話しませう。」 大阪府内の高校に通う清さん(仮名)が友人に送ったメッセージだ。「自分がおじいちゃんになったみたいで新鮮」。言葉遣いは少し不自然だが、楽しそうに構文を使いこなす。 お