【ワシントン=本間圭一】北朝鮮の故金日成(キムイルソン)主席が、1973年6月に朝鮮半島統一のため提唱した「高麗連邦共和国」構想について、日本の韓国への影響力拡大を阻止するのが主な狙いだったと述べていたことが18日、米ワシントンの研究機関「ウッドロー・ウィルソン・センター」の調査で明らかになった。 73年10月に訪朝したブルガリアのトドル・ジフコフ共産党書記長(故人)に語ったもので、ウィルソン・センターが発言録をブルガリア筋から入手した。 金主席の構想は、北朝鮮と韓国の間で共通外交政策を扱う「共同体」を設置した後、段階的に統一を進めていく内容。主席はジフコフ書記長に対し、「南朝鮮を日本の植民地や、米帝国主義の恒久基地にしないためだ。目標は南朝鮮をこの危機から救い出すことだ」と説明していた。 日本は、65年に韓国と関係を正常化して以来、経済協力を進めていた。金主席はジフコフ氏に「南朝鮮で日本