取引先から多額のリベートを不正に受け取った疑いが持たれる元女性役員と、創業者の不適切な関係に揺れたホームセンター大手「コーナン商事」(堺市)が、騒動から半年余りを経て再び不祥事に見舞われた。安全検査が不十分な電気製品を約10年間にわたり販売していたことが4月に発覚したのだ。自主回収を決めた対象商品は約1千万点で販売総額は約250億円に上る。相次ぐ不祥事に対し、同社幹部は「社内の膿を出し切りたい」と“流血”もいとわぬ社内改革の覚悟を強調する。ただ、返金を求める消費者が店頭に押し寄せる苦境が続く。落ちた信頼を取り戻すことはできるのか。取り返しつかぬ… 「経営陣にコンプライアンス(法令順守)の意識が低かった」 一部報道で問題が発覚してから約1カ月後の5月19日午後、大阪市中央区の大阪取引所(旧大阪証券取引所)で開かれたコーナンの緊急記者会見。疋田直太郎社長(57)は頭を下げ、「こうした事態を二度