ジョゼ・パジーリャの監督による『ロボコップ』を見てきた。もちろんこの映画は、第三作まで作られた有名シリーズの、現代に舞台を移しての、改めてのリメイクであるわけだが……あ、あれ? ……これ、面白いよ!? いや~、これは意外だった。駄作を見る気満々で見に行ったのだが……正直、もともとのシリーズ第一作のヴァーホーヴェン版より面白いんじゃないの? と思った。 今回のリメイク版『ロボコップ』を見てみると、同じネタを使いながらも、ヴァーホーヴェン版とは全く異なる方向性で映画化がなされていることがわかる。 ヴァーホーヴェン版の場合、舞台となるデトロイトは現実とはかけ離れた空想的な場所として描かれ、その上で、現実にはおよそあり得なさそうなロボコップというヒーローが現れ、ド派手なドンパチをやらかした。そういう勧善懲悪の強固な枠組みは保たれた上で、その内部で展開されるヴァーホーヴェンの悪趣味な演出を楽し