企業には創業時から脈々と受け継がれるDNAがあると思う。経営ビジョンのように言葉にはならないが、企業細胞の奥深くに組み込まれたデオキシリボ核酸として決して表には現れることなく、企業経営や仕組みづくりに大きな影響を及ぼしていく。 もちろん、企業が成長していくためにはどんな市場でビジネスを展開するのか、財務戦略はどうなのか、マーケティング戦略はうまくやれるのか、そういうことが重要であることは間違いない。けれども決して表に出てこないこのDNAが企業の中でしっかり増殖し、創業者が目指す世界感に近づいているのかどうかということが、企業が成長するためにかなり重要なのではないかと思う。 企業DNAは創業者が何を一番大切に考えているのか、いやもしかもしたら創業者すらわかっていない何かによって規定される。これを失うと自分がこれから立ち上げる事業が生き残ることができないのではなかという危機感のようなものから生