イギリスの軍事史研究家であったリデル・ハートの「軍事論」を数年ぶりに読みました。 数年前、インテリジェンス(諜報活動)の企業への導入についてあるビジネス誌に寄稿したときに精読した書籍だったのですが、それ以降は手にしていませんでした。 「軍事論」の中心にある“敵が予期できず手を抜きそうなところを攻めることこそが勝てる戦略である”という考え方、すなわち“奇襲こそが最も効果的な戦略である”という考えは、当たり前であるものの、日々現場におりて戦略を考えていると忘れがちな視点です。 現場にいると、強みを最大限に活用して正面突破しようという誘因がついつい強く働くのですが、まずは奇襲の可能性を考えるべきであるというコンセプトは、過去の戦争事例を深く知り、第一次大戦と二次対戦を実際に経験したリデル・ハートだからこそ導き出せた法則です。 常勝将軍と呼ばれたカルタゴのハンニバルがローマ軍に大打撃を与えた第二次
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