結婚に向けて着々と準備を進めていた若い男女に、突然「ならん!」と待ったをかける実父。昔のドラマにありがちなシーンですが、同じような出来事が今週、産業界で起きました。ガソリンスタンドでおなじみの石油元売り大手「出光興産」と「昭和シェル石油」が進めていた経営統合の動きに、出光の創業家が“待った”をかけたのです。創業家は、出光株の3分の1余りを保有して重要議案への拒否権を持つと言います。両社と創業家の間に一体何があったのでしょうか。(経済部 甲木智和) 6月28日。東京・港区六本木にある高級ホテル「グランドハイアット東京」。3階のホールで粛々と進められていた株主総会で、突如「経営統合に反対する」という声が響き渡りました。昭和シェル石油との経営統合を控えた出光興産の株主総会での出来事でした。会場は静まり返ったままだったと言います。 手を挙げたのは出光興産の創業家の一人、出光昭介氏の代理人の弁護士。
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