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特集　保護する責任 「序 「保護する責任」における問題の所在」　山田 哲也 「「保護する責任」の意義と課題―正当性と権威の概念を手がかりに―」　千知岩 正継 「「ポスト・アウシュヴィッツ救出原理」としての『保護する責任』」　池田 丈佑 「紛争被災者に対する「保護する責任」―人道支援の配分的正義をめぐって―」　上野 友也 「保護する責任？―民間人保護の観点から―」　眞嶋 俊造 「国際平和と人間の安全は両立するのか」　吉川 元 「「保護する責任」と自然法―序論的考察―」　山田 秀 「グローバル規範としての「保護する責任」の行方―日本と中国からの視点―」　中野 涼子 論説 「ドイツ福祉国家思想の源流と現代性―シュモラーとコーエンの社会政策思想を中心として―」　山口 宏 「学校教育現場における倫理学的アプローチの可能性―高等学校での取り組みを通して―」　上村 崇 講演 「経済学における厚生概念と

シリアへの軍事介入を求め始めた反アサド勢力 ――「保護する責任」とアラカルトの軍事介入 Syria: Military Intervention A La Carte いまやシリアの反体制派集団は国際社会に対して軍事支援を強く求め始めている。「自由シリア軍＝ＦＳＡ」のリヤド・アル・アサド大佐は「必要なのは国際社会が（われわれの地上での軍事活動への）後方支援を提供してくれることだ。さらに飛行禁止空域の設定、バッファー（緩衝地帯）の形成、そして現体制にとって重要とみなされる戦略ターゲットへの空爆も望んでいる」と発言している。だが、民間人に対する攻撃がこれ以上エスカレートし、外交的、経済的制裁ではアサドの行動を変えることができなければ、軍事介入を選択肢の一つとして検討せざるを得なくなるとはいえ、話は簡単ではない。反体制派が外国に対して「軍事支援を選択的に」求めているからだ。彼の発言は、いまや鮮

去年３月以来、反政府運動が続く中東のシリアでは、 アサド政権による武力弾圧でおびただしい数の犠牲者が出ています。 シリアは、中東地域の安定のカギを握るアラブの大国です。 国連は、先月末の時点で、死者が９千人を超えたと見ていますが、 厳しい報道管制のため、正確な数は誰にもわかりません。 しかし、子どもまでもが、拷問の末、殺されたことを示す映像や証言もあり、 残虐行為と人権侵害が組織的に行われているのは、疑いの余地がありません。 国連のアナン前事務総長が示した調停案を受けて、 アサド政権は、あす１０日までに、 軍を都市部から撤退させると約束しましたが、 はたして、停戦実現への足がかりとなるでしょうか。 今夜は、重要な局面を迎えたシリアの危機について考えます。 最も心配されるのは、 シリアが本格的な内戦に突入し、周辺国を含め、この地域が大混乱に陥る事態です。 また、市民への