「コロンブスの卵」といえば、コロンブスが知恵を働かせてゆで卵を立たせる逸話です。結果的に簡単な作業だったとしても、最初に試してみる勇気と知恵の大切さを説きます。2017年、ついに卵は浮かせる時代になりました。浮かせた張本人で、現代の魔法使いと呼ばれるメディアアーティストの落合陽一さん(29)=筑波大助教兼学長補佐=に、IRORIO編集部が「物が浮く」未来への展望を聞きました。浮かせるのは「非対称」だと難しい落合さんは今回、大手電子部品メーカー・TDK(東京都港区)とともに、卵とりんごを再現した模型、ホールケーキを載せた台座の3つを磁気で浮揚させる企画に挑戦しました。落合さん:今回は、浮いていているときれいだからやってみようという企画です。「磁気浮揚」自体は物を浮かせる方法としてとても古典的な技術です。今回はそんなに難しくはなくて、比較的「対称性」が高い物が多かったので、研究としては楽なんで