世界最年長の電子音響作家、刀根康尚の新作『ATAK016 MUSICA SIMULACRA』が、本日3月9日に渋谷慶一郎のレーベル・ATAKからリリースされた。 刀根は、1960年代を代表する前衛芸術運動「フルクサス」の創設メンバーであり、小杉武久らとの即興音楽集団「グループ・音楽」や、赤瀬川原平らの「ハイレッド・センター」に参加するなど多くの前衛芸術運動に関わってきた。現在はニューヨークに活動拠点を移し、75歳の今も精力的な活動をみせている。 同作は、万葉集を独自のプログラムで音響データに変換した刀根のライフワークであり、4,516首を音響化したコンプリート盤。構想・制作に14年もの年月を費やし、2,000時間を越えるCD-ROMと、渋谷慶一郎の編集による60分の抜粋盤、刀根本人執筆による解説ブックレット、さらに直筆のリミテッドサインを収めたスペシャルボックス仕様となっている。また、同作