わたしは、仕事を仕事とあまり感じずに生きていた幸せ者だと思う。楽しいことが沢山あるし、仲間もいる。こんな私でも。 一応プロ集団に属しているからこそ、プロでありたいと思うが、会社員とはプロであることを要求されずマルチを求められる場合もある。 煩わしいし、やめてしまおうとも思うが、やめない一つの理由がある。 それは。 誰かの仕事で心に火が灯る瞬間に出会うことがあるから。特別な何かのプロじゃなくて。 それは出張やロケの現場で。もう制作スタッフさんが、ここしかないから入りましょうかとやまあいの田舎のふらりと入った古いドライブインの油淋鶏が夢のように美味しかったとき。 これまた古い喫茶店で、静かに磨き上げた古いコップのお水がレモン水だったとき。 またまた仕事の合間で。どこでもいいやとクタクタに疲れて入ったチェーンのマッサージのおばさんが、かなりのエステ級の腕前だったとき。 1人でも咲く。1人でも自分