ページをめくるのが、どうにもつらい。電車の中で読んでいたら、あっという間に視界がぼやけた。ところが読み進めると、だんだん力が湧いてきた。なぜ? その本が、先月末出版された『涙のあとは乾く』(講談社)。著者はオーストラリア出身で、日本に住むキャサリン・ジェーン・フィッシャーさん。二〇〇二年、神奈川県横須賀市内で、米兵にレイプされた。勇気を出して立ち上がり、犯人や日本の警察、被害を隠す日米両政府と闘った記録をつづった。
70年前の1945年8月6日、人類初の原爆が広島市上空でさく裂した。投下した米爆撃機B29「エノラ・ゲイ」の搭乗員12人のうち、最後の生存者だったセオドア・バンカーク氏が昨年、93歳で死去。上空から惨状を目撃した証人はいなくなった。当時24歳で原爆投下機の航空士を務めた同氏は戦後、原爆と戦争について何を考え、どう生きたのか。生前のインタビューに遺(のこ)した言葉をもとに振り返った。原爆使用を正当化
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く