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小説と読書好きな人と繋がりに関するhizkiのブックマーク (2)

  • 女中文学の源流『流れる』幸田文

    『流れる』あらすじ 芸者置屋「蔦の家」の住み込み女中となった梨花。もともとは「しろうと」の奥様だった彼女は、置屋での暮らしで「くろうと」である彼女たちの暮らしに驚きつつも勤め始める。 その家の主人は名妓だったが、揉め事が耐えない。勤めて早々、前にいた芸者の叔父という男から揺すりをうけるのだった。 映画との相違点 私は成瀬巳喜男の映画『流れる』を見てから原作を読みました。 あらすじや設定は映画とほぼ同じですが、原作では登場人物たちが一癖も二癖もあるキャラクターとして描かれています。 映画では梨花は従順でおだやかな元奥様の女中でしたが(映画では田中絹代が演じていました。)、原作では従順な表面の下に辛辣な観察眼と批評精神が宿っていたのです。 そのほかにも、主人の娘の勝代が不器量だったり、姪の不二子がわがままだったりと、映画と真逆なのには驚きました。

    女中文学の源流『流れる』幸田文
  • 不良女中の人生を描いた『女中譚』中島 京子

    不良女中の人生 『小さいおうち』のタキさんは、勤勉な家事のプロフェッショナルでした。でも『女中譚』のおすみばあさんは、一言でいうなら「すれっからし」です。 おすみさんはもともと女給(現代でいうとホステスみたいなもの)でした。 悪い男と組んで、その男が売った女から金を引き出す手紙を書いてみたり、奉公先を飛び出したり、夜にダンス練習所に通ってダンサーを志してみたり…。 彼女の行動には一貫性がなく、浮草のような暮らしぶりです。 女中体験譚 『小さいおうち』とくらべると、やはり面白さには欠けるかもしれません。 元女中の老婆が昔を回想するという手法は同じです。 しかし、『小さいおうち』のように、当時の社会情勢エピソードでうまく物語を包むのではなく、ちょっと強引のからめている感じがします。 あとは主人公のおすみさんの性格や行動に、まったく共感ができなかったのも原因かも。 メイドと女中 秋葉原のメイド「

    不良女中の人生を描いた『女中譚』中島 京子
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