2008年12月14日のブックマーク (1件)

  • フランク・ダラボン『ミスト』 - the deconstruKction of right

    図書新聞に載せていただいた『ミスト』についての原稿です。 キング原作の映画は恐ろしい。物語内容がホラーだから恐ろしいと言うよりは、『地獄のデヴィルトラック』のようなあまりにどうしようもないものを見せられて、俯いたまま映画館を出る羽目になるのではないかという恐さの方が先に立つ。『グリーンマイル』『ショーシャンクの空に』を成功させたフランク・ダラボン監督だから大惨事にはならないだろうとも思いつつ、ハラハラしながら映画館に向かった。 結論から言うとそれは杞憂であった。この映画は傑作である。人間ドラマを、過剰なことはしない安定した演出で描くダラボンの面目躍如というところだろうか。霧の中から怪物が出てくるという荒唐無稽な展開を、怪物ではなく、人間の側を丹念に描くことで、「恐怖により理性の皮を剥がされた人間」を非常に露悪的に描くことに成功している。 具体的に言えば、「怪物」がいると言ったときの、信じる

    hke1120
    hke1120 2008/12/14