今回のテーマは「ソニーの学歴不問採用」です。ソニーは1991年、学歴不問採用を打ち出し、大きな話題となりました。1970年代まで、日本の就活市場で企業側は大学に推薦を依頼、推薦を受けた学生しか選考に参加させない指定校制度がありました。 「偏差値学生はもういらん」と 1960年代後半から1970年代にかけて、指定校制度は崩壊していきます。大学紛争で学生の推薦どころではなくなった、企業側が急成長をして労働力が足りない、大学数・学生数ともに急増して指定校制度への反発が強くなった、などが要因です。 1980年代には自由応募が主流になりましたが、それでも難関大・伝統校を中心に採用が進んでいました。 こうした状況を大きく変えたのが、ソニーの学歴不問採用でした。 「週刊ポスト」1991年5月3日号の記事「ソニーが断行した『偏差値学生はもういらん』の採用革命」では、ソニーの金子武夫・人事グループ採用部統括