日本電産子会社では、顧客と取り決めた仕様を無断で変更していたことが明らかになった(撮影:ヒラオカスタジオ) この問題もまた、異常に高い目標設定と行き過ぎたプレッシャーが招いた結果だろうか。 日本電産の100%子会社「日本電産テクノモータ」(以下、テクノモータ社)で、顧客と取り決めた仕様を無断で変更していたことが明らかになった。すでに一部報道で伝えられていたこの問題を筆者が取材したところ、日本電産の体質を象徴的に表すものだったことが浮かび上がった。 問題が発覚したのは、今年6月。テクノモータ社の中国法人である日本電産芝浦(浙江)有限公司で、空調機器用のファンモーターの「巻線」と呼ばれる部品の素材に、顧客に仕様書で示したポリウレタン銅線ではなく、アルミ線を銅でコーティングした銅クラッドアルミ線に変更しているとの内部告発があったのだ。 納入先はダイキン工業や三菱電機、日立ジョンソンコントロールズ