【シアンとマゼンタ】 砂浦俊一/AKIRA スーパーダッシュ文庫 これは素晴らしく面白かった! デビュー作(?)の【隣のドッペルさん】から注目していた砂浦さんですけど、これこれ、これだ。これですよ。 この人の作風に抱いていた期待感、それがこの【シアンとマゼンタ】には結実してました。まず溌剌とした学生らしい学園生活があり、その明るい日常から僅かに足を延ばした先にある非日常。このバランス感覚が、もともと【隣のドッペルさん】で見せていたようにすばらしいのがこの人の特徴だったんだけど、まだキャラの見せ方とかストーリーの展開にぎこちなさといいますか、発展途上のような隙間があったんですよね、このころは。 それが、今回は見事に払拭されてました。抜群に素晴らしかった♪ ありがちな、性格が極端すぎるキャラクターに走らず、かといって印象の薄い特徴のないキャラにもならず、という理想的なバランスのとれた主人公二人