「最新の設備に替えやすい」「メンテナンスなどの対応が不要(または容易)」――。そうしたメリットを理由に、多くの企業が利用している設備投資方法『リース』。しかし、前回まで紹介してきたIFRS(国際会計基準)導入によって、リースを利用している企業の多くが「デメリットを被るのではないか」という疑心暗鬼に陥っている。そうした現状を踏まえ、「リース」と「購入」では企業にとってどちらがメリットがあるのか、今回はその真相に迫っていきたい。 すでに始まっている! リース会計の“IFRS化” 上場企業へのIFRS強制適用時期といわれる2015年又は2016年に基準が大きく変わるかというと、そうではない。IFRSの強制適用を前にして、既にリース会計基準の“IFRS化”は始まっている。 これまで税務基準寄りだった日本のリース会計基準は、国際的なリース会計基準と大きな隔たりがあると指摘され、1990年代後半から見