韓国社会の男尊女卑文化を、これでもかと紹介している。韓流も、日韓の政治的なしがらみも関心がない自分としては、この物語が真に近いかは知りようもないが、どこにでもいそうな女性の半生を綴ることで韓国社会の歪みを著した本作は、とても生々しい印象を受けた。韓国では、本作を女性が読んだと発言しただけでバッシングされるらしい。どんだけ。 ストーリーらしきものはなく、普通の女性の生活が淡々と語られる。ギョッとした内容をピックアップしてみる。 男を産まない女性は価値がない(女を産むと、「次は男ねと圧」)。家族の中で、部屋もごはんも男が最優先。就学も男優先。就活も女性が圧倒的不利。就職後も、男は辞めないように軽い仕事が与えられるが、給料は女性より多い。妊娠したら大体退職、再就職先ほぼなし(アルバイトしかない)。苛烈なのが、90年代まで女の子を身ごもると、堕胎が横行していたということ。どんだけ。 儒教的文化とか