東京都杉並区の自宅で里子の3歳女児を虐待死させたとして声優の女(43)が傷害致死容疑で逮捕された事件を受け、首都圏の有志の里親や児童福祉関係の識者らが、9月中旬にも緊急集会を開催しようと準備を進めている。里子の養育の難しさや課題を広く知ってもらう狙いで、関係者は事件に衝撃を受けながら、孤立しかねない里親への支援の必要性を訴えている。 「この子がいるとクラスが成り立たない」。首都圏の里親の男性は、里子の高校生の少年が小学1年の時、担任教師に言われた言葉が忘れられない。2歳で里子として迎えたが、万引きを繰り返すようになり、男性や妻の財布から現金を抜き、お菓子を買っては同級生に配った。「徹底的に叱っても、これでもか、と限界を試すようだった」と男性は振り返る。 男性は通勤前の毎朝1時間、一緒に本を読むなどして少年と過ごした。徐々に落ち着いてきたが、中学になっても万引きで補導された。「悪い子でないと