2023年12月12日のブックマーク (2件)

  • nix in desertis:書評:深田久弥『日本百名山』

    『日百名山』について,深田久弥自身はあくまで自分が登ったことがある山から選んだこと,深田久弥の選定であって日の登山家の決定版的に選んだわけではないことを強調しているが,結果として日百名山は神聖視されている。日百名山の選定に対する不満としては, ・深田久弥が喧騒を嫌ったために過度に観光地化した山は外された(御在所岳など) ・深田久弥が登っていないために選ばれなかった(石狩岳など) ・標高が1500mよりも低い山は,筑波山・天城山・伊吹山・開聞岳の例外を除いて一律外された(比叡山など) ・選定が東日,特に北アルプスと北関東に偏っていて西日からの選出が少ない(蒜山・氷ノ山など) 辺りがよく聞かれるところで,これらの批判自体は当てはまっている。私自身,低山が外されたことについては疑問に思う。しかし,刊行から60年を経て,結局深田の百名山に代わる権威は出現しなかった。深田自身は神聖視を拒

    hoozuki37
    hoozuki37 2023/12/12
    当の連載からして正しく酒の肴なので権威化されても困るといいつつも7割方納得しかないあたりが絶妙。/日本アルプスの大半と北海道を諦めても1/3くらいは見て回れたので、なんやかんやで半数は超えられそうである。
  • nix in desertis:自分が登った山の『日本百名山』を読む(北関東編)

    30.谷川岳 最初の話題は当然,遭難死者である。『日百名山』が書かれた昭和30年代ではまだ二百数十人だったようだが,2023年現在は800人を優に超えている。調べみると,ちょうど昭和30〜40年代に最も死者が出ており,しかもその多くが一ノ倉沢の登攀と積雪期での凍死である。21世紀に入ってからは危機意識の高まり,装備の改良等により死者が大きく減っている(それでも年に2,3人ずつの死者が出ている)。百名山ブームが死者を増やしたとあっては深田もやりきれない。 深田が紹介していて面白かったのは,山名に関するエピソードである。実は真の谷川岳はトマの耳でもオキの耳でもなく俎粠と呼ばれる山であったが,国土地理院の前身にあたる機関が5万分の1地図を作った際に,それまで谷川富士・薬師岳と呼ばれていた両耳を指して谷川岳と記載し,それが定着してしまったのだという。その俎粠はどこにあるのかとYAMAPの地図で調

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    hoozuki37 2023/12/12