この企画は、「日本語の若者ことばはどう英訳できるか?」という問題に対して、様々な視点から考え、議論を深め合いながら取り組んでいるものである。若者ことばに関しては、特に高年齢層を中心に、「乱れている」「耳障りである」「表現力に乏しい」など、否定的な見方が多いが、私個人としては、それらのことばが、だれが言い始めたということなく、自然発生的に生まれてくること、少なくとも若者の文化の内部からみればむしろ表現力に富んだ語であること、次々に派生が生まれ、語彙も豊富であること、などから、この「若者ことば」というものを積極的に認める立場をとる。「若者ことば」などと社会現象のように、色々な場で取りざたされるわりには、あるいは、使用している本人達ですら、その意味まではそれほど深く考えることは少ないようだ。この企画は、若者ことばの表現力を、外国語である英語の表現を利用するというユニークな方法で確認するという意味