【ブリュッセル斎藤義彦】英キャメロン首相は23日、15年の総選挙で勝利した場合、欧州連合(EU)からの離脱を直接問う国民投票を行う意向を表明した。総選挙で保守党のマニフェスト(政権公約)にEUが英国に有利な改革を実施しない場合、離脱の是非を国民に問うと明記。政権継続が決まれば18年までに行う。 首相は演説で非加盟のユーロ統合が深まる一方、英国は置き去りにされがちで国民のEUへの幻滅が「かつてなく高まっている」と指摘。EUが次に基本条約を改正する際「柔軟で開かれた」組織に改正する場合にのみ「国益が守られる」と述べた。具体的には司法統合や労働市場規制について英国に特別な地位を求める見通し。 国民投票についてはオバマ米大統領が17日「強いEUの中の強い英国が大切だ」と再考を促し、メルケル独首相など他のEU諸国首脳らは離脱に反対する考えを表明している。大陸欧州と経済関係を強める英経済界は憂慮を