ナチス政権の国民啓蒙・宣伝相宣伝相ヨーゼフ・ゲッペルスの秘書だったブルンヒルデ・ポムゼルさんが今年1月27日、ミュンヘンの老人ホームでなくなられた。ポムゼルさんは1月11日に106歳の誕生日を迎えたばかりだった。 1月27日といえば1945年同日、ソ連軍がアウシュヴィッツ強制収容所に入り、数千人の収容者を解放した日。偶然のいたずらだろうか、奇しくもこの日がポムゼルさんの命日となった。 ゲッペルスには6人の秘書がいた。そのひとり、速記秘書だったポムゼルさんは、ゲッペルスと時間を共有した最後の生き証人だった。 ポムゼルさんが注目を浴びるきっかけとなったのは、クリスチャン・クレーネス氏ら4人のオーストリア人演出家・監督らの制作したドキュメンタリーフィルムだ。 クレーネス氏らは、ポムゼルさんへ是非インタビューをしたい、そしてフィルムをつくりたいというラブコールを送った。半年かけてポムゼルさんを説得