2010年に設立された地方独立行政法人北海道立総合研究機構(道総研)は、農業、水産、森林、産業技術、エネルギー・環境・地質、建築・まちづくりという幅広い分野の試験研究を担っています。発足以来10年強にわたり、研究分野横断的な「総合力」を発揮できることを強みとして、多くの外部機関とも連携しながら、着実に成果を生み出してきました。 さて足もとの社会経済における最重要課題は、人口減少と地球温暖化であろうと思います。これらをいかに食い止めるか、あるいは、食い止める努力によっても進んでしまう流れにいかに適応するかが、あらゆる分野において重要になっています。このことは結局、人口を増やし温暖化ガスを排出しながら成長するこれまでのやり方を軌道修正し、人口が増えず温暖化ガスの排出抑制が必要な環境の下で、いかに将来世代に豊かな社会を引き継ぐかを真剣に考えなければならない、ということを意味するのではないでしょう