11月13日に板門店の共同警備区域(JSA)から韓国側に亡命を図った北朝鮮兵士の体内から多くの寄生虫が発見された。JSA所属の兵士は北朝鮮では待遇が良いエリート兵のはずだが、虫下し(駆虫剤)すら供給されていないのか。社会と軍隊の駆虫剤事情を調べた。(カン・ジウォン/石丸次郎) 【関連写真を見る】 不憫な女性兵士たちの素顔 生理止まる栄養不良 性被害も多発(写真4枚) ◆「虫下し」は安く市場で買える 人糞肥料を多用する北朝鮮では寄生虫を腹中に抱えるのは珍しいことではない。飢餓が蔓延した1990年代の社会混乱期は駆虫剤の入手は困難だったが、現在ではどうなのか。11月末、北部地域に住む取材協力者に調べてもらった。 「『アルベンダゾール』という寄生虫の薬を市場で売っています。一錠が中国のお金で0.5元(約8.5円)。よく効くそうです。これは国連から無償支援されたもののようで、南浦港から入って来るそ
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