「仕事相手を気軽に食事、酒に誘うのは、非常に失礼なことだ。貴重な時間を奪っているに等しいのだから」 マッキンゼー元東京支社長の大前研一さんに、こんなことを言われた記憶がある。気軽に食事、酒にお誘いしてしまう筆者としては、大いに考えさせられたものだが、こればっかりはやめられないのよね。 記者時代、原稿の締切にかかっている時を除けば、夜は決まって取材相手との会食だった。ダブルヘッダー、トリプルヘッダーも珍しくなかった。 ほとんどの先輩にとって、会食とは「ごっつあんです!」の世界だった。ビジネスの世界では名前の通った週刊誌である。取材先が気を遣って接待してくれるわけだ。 もう少し気の利いた先輩になると、「代わりばんこ」になる。相手に接待されれば、次はこちらの番。を繰り返していく。 でもね、「代わりばんこ」で、まともな人間関係が築けますか? ここで言う「まともな」とは、要するに取材にあたって「有為