タグ

ブックマーク / onboumaru.com (1)

  • 妲己のお百(四)美濃屋小さん | 砂村隠亡丸の余苦在話-よくあるはなし-

    (先の亡霊に滅ぼされた桑名屋。お百の入れ知恵で金を詐取し、江戸へ出奔) 桑名屋徳兵衛は罪の意識と先の亡霊とに追われた末に。 橋の欄干から身を投げようといたしましたが。 すんでのところでこれを救いましたのは。 美濃屋重兵衛ト申す、旅商人(たびあきんど)でございます。 年の頃は五十絡みでございますが。 背が高く、色の白い男前でございます。 「夫婦のことに口を挟む気はございませんが、橋の上で生きるの死ぬのと物騒な話。ともかく、私の家へおいでなさい。ゆっくりと話を聞きましょう」 徳兵衛もお百も、地獄で仏に出会ったような気持ちになりまして。 喧嘩をやめて、素直に後に付いていきます。 芝汐留までやってまいりますト、立派な構えの家がございまして。 重兵衛はそこに手伝いの婆さんと、二人で住んでおりました。 「先程から言葉遣いを聞いておりますと、どうやらお二人とも上方からお出でのようでございますな」 重

    妲己のお百(四)美濃屋小さん | 砂村隠亡丸の余苦在話-よくあるはなし-
  • 1