私は大昔に美術大学グラフィックデザイン科を卒業し、デジタル以前から現在まで、デザインで飯を食ってきたが、 いつの時代でもデザイナーというのは(就業人口の少なさという意味で)マイナーなので、 一般からは業務の実際を知られていないなあと思う。 オリンピックのエンブレム問題から派生した諸問題に、周囲のデザイナー界隈は今、みんなウンザリしている。 そんな中で、とある記事のブコメに典型的な「普通の人」の意見を見つけ、 ああ、残念だなあと思った。 曰く、「デザインという感性の世界の作品に、コンペで優劣を付けることが可能か?」 私の答えは「はい。優劣の評価は可能です。点数を付けることだってできます。 ただし、一定の得点を越えると”感性”の差ではなく、一種の”政治的判断”で得点が変わります。」となる。 デザイン=感性みたいなふわっとした物言いに、とても違和感がある。 「感性」とは置き換えればカッコイイ・美