文部科学省は30日、2012年春から中学校で使われる教科書の検定結果を公表した。学ぶ内容を増やした「脱ゆとり」の新学習指導要領を反映し、現行版と比べた教科書のページ数は9教科全体で24%増えた。増え幅は昨年の小学校並み。なかでも理科は各社平均で45%、数学は33%と大幅に増えた。 地理と公民の教科書では、韓国、中国とそれぞれ領有権をめぐる対立のある竹島(島根県、韓国名・独島)や尖閣諸島(沖縄県、中国名・釣魚島)に触れたものが大幅に増えた。前回04年度の検定に基づく現行の教科書では、竹島の領有権問題を取り上げたのは公民の3点。今回は、合格した教科書会社7社の地理と公民の教科書計11点のうち7社10点が竹島問題を取り上げた。1社は歴史教科書でも触れた。 数学では2次方程式の解の公式、理科では原子の周期表など、現行版で発展的内容として扱われていた項目が通常の学習内容に戻った。 一方で、さま