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2010年4月28日のブックマーク (2件)

  • 印刷見聞録 : 凹んでいるのが活版印刷!?

    京都の印刷会社、からふね屋のブログです。現在主流のオフセット印刷の他に、活版印刷、シルクスクリーン印刷など、様々な印刷をご提供しております。今年も残すところあと3日になりました。 今年の元日からスタートした「印刷見聞録」も丸1年が経とうとしています。 この1年はちょっとした活版印刷ブームが起こり、この印刷見聞録や弊社ウェブサイト「印刷の悉皆屋」を通じて、弊社にもたくさんの方からお問合せやご発注をいただきました。 そのような中で、皆さんがご発注に際し必ずおっしゃるのが、「(少々文字などが潰れてもいいので)凹むぐらい強く圧をかけて印刷してください」というご要望です。また「印刷がかすれていてもかえって味があるのでかまいません」とおっしゃる方も結構いらっしゃいました。 皆さんからのご要望は出来る限り汲みとるようにはしたつもりですが、これらのご要望に一番困惑したのが、活版印刷の職人さんです。なぜなら

  • 個人的でない愛 - 傘をひらいて、空を

    長期出張から帰ってきた人に向こうでの生活を訊くと、合宿っぽかったよと言う。一軒家をスタッフ三人でシェアして、一緒に暮らしていたのだそうだ。 部屋はひとりひとつだけれども、ほかは共有だから、朝晩顔を合わせる。もちろん仕事もおおむね一緒にやっていて、起き抜けや寝る前にも、ちょっと会う。年長のチームリーダである彼は、ほかの二人から「おとうさん」というあだ名をつけられていた。 出かける前や帰ってきたあと、彼は彼らに遭遇する。彼らは、朝は深煎りのコーヒーを、夜は氷を入れたグラスに白ワインと炭酸水を注いだものをくれて、おとうさんおはようございますとか、おつかれさまでした、とか言う。そうして自分も同じものを飲む。家庭ではないリビングダイニングの隅と隅で、彼と彼の一時的な同居人は、それぞれ静かにグラスやカップを傾ける。ときどき晩ご飯をご馳走すると、彼らは殊更無邪気に、おとうさんはやさしいなあ、と喜んだ。

    個人的でない愛 - 傘をひらいて、空を