鳩山由紀夫元首相が今年10月、右翼団体の街宣車に取り囲まれる騒ぎがあり、警視庁公安部が3日朝、威力業務妨害容疑で、右翼団体の関係先などへの家宅捜索を始めたことが捜査関係者への取材で分かった。公安部は、車両を差し押さえるなどして詳しい経緯を調べるとともに、関与した人物の特定を進める方針。 事件は10月4日午後5時ごろ発生。大学でのシンポジウムに出席後、鳩山氏が車に乗って移動していたところ、千代田区内の交差点で十数台の街宣車に取り囲まれ、約10分間、罵声を浴びせられるなどした。 車内には鳩山氏と運転手の男性がいたが、ともにけがはなかった。現場の交差点は車が通行できなくなり、渋滞が発生するなど混乱した。鳩山氏をめぐっては、中国や韓国に渡航した際の言動などが批判を浴び、この日も右翼団体の街宣を受けていた。 捜査関係者によると、鳩山氏を取り囲んだのは複数の右翼団体で構成する「草莽崛起(そうもうくっき