カルチャーは都市の風景を変える。しかしなかには、風景だけでなく居住者の階級浄化まで推し進め、社会問題に発展するケースもある。ヒップスターたちがロンドンの労働者階級の街で悪役であり続ける理由はそれだ。 ジェントリフィケーションが進むロンドン ロンドンでジェントリフィケーション(都市の貧困層の居住地域が再開発によって地価が高騰し、貧困層が居住できなくなる現象)が進んでいる。20年前なら誰も近づかなかった貧困地域の立体駐車場の屋上にカクテルバーやアートスペースが出現し、ファッショナブルな白人の若者たちがグラスを傾けながら見下ろす地上には、1ポンドショップや携帯カバーを売る移民の屋台や一年中セール中の激安量販店が並んでいる。 ペッカム、ブリクストン、ハックニーなど、ロンドンのガラの悪い貧民街として世界的に知られていた地域でこのような光景が広がっている。 ジェントリフィケーションは何も新たな現象では
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