生物にとって、色は重要なコミュニケーション手段です。 ヒトを含む哺乳類では色素による色の発色が主流ですが、生物全般を見ると、全く別の仕組みの色が多用されています。 その色とは「構造色」。微細な物理的構造と光の関係により発色する、「輝く色」です。 生物にとっての構造色 構造色の最も身近な例としては、CDやブルーレイディスクがあります。 これらの盤面に見られるように、構造色は構造さえ保てば、その色は色褪せることがありません。 また、色素のように新たな物質を作る必要もなく、生物的には生成・維持コストが少ないためか、 昆虫、鳥類、魚類等で見られます。 その有用性は、もちろん現生生物に留まりません。 構造色は物理構造に由来するため、その構造さえ復元できれば、「色」も復元できます。 そして、あの有名なバージェス頁岩に見いだされた様々なカンブリア紀の生物から、構造色が見いだされてます。