日本の受験システムに疑問を持ち、あえてその頂点にある東大受験に真っ向勝負を挑んで合格を果たしたモーリー・ロバートソンさん。しかし大学でも「現状維持」「受け身」な空気を感じ、早々に退学して同時合格していたハーバード大に入学します。そこで待っていたのは、日本とはまた違う「政治の波」でした。 どこへ行ってもままならない現実に身を置きながら、それでも夢中になれるものに体当たりで向き合っていった20代を経て、モーリーさんが考える「枠にしばられず生きるために必要な力」とは? 未知の世界を探究する実験音楽に没頭 東大を中退してハーバード大に入学した僕は、アメリカで高校のころまでに味わった開かれた教育、風通しのよさを期待していました。でも実態は逆。東大より10倍きつかったです。 ものすごい量の資料を読まされ、授業は議論中心。特に当時のアメリカではレーガンの保守政権が誕生して、賛否両論が大きく、政治の問題が