【メキシコ市・國枝すみれ】メキシコ東部ベラクルス州の議会は20日、インターネット交流サイトのツイッターやフェイスブックなどを使って虚偽情報をネット上に流し、社会を混乱させることを「テロ罪」とする州法改正案を採択した。 きっかけは先月25日、男性の数学教師(47)とラジオのコメンテーター(57)が流した虚偽情報。「武装した男が小学校を襲撃し、5人の子どもを拉致した」などの情報でパニックに陥った親らが学校に急行し、約20件の交通事故が起きた。 この事故で虚偽情報流布に対し厳罰化を求める世論が高まり、州知事が今月初め、テロ取締法改正案を議会に提出。改正で、銃の乱射などの虚偽情報をインターネット上に流布して平和を脅かした者をテロ罪で起訴できるようになった。テロ罪は3~30年の禁錮刑。 ベラクルス州では近年、麻薬犯罪組織「ロス・セタス」による誘拐、殺人が急増。犯罪組織による脅迫が原因で、主要メディア