この連載では、女性、特に単身女性と母子家庭の貧困問題を考えるため、「総論」ではなく「個人の物語」に焦点を当てて紹介している。個々の生活をつぶさに見ることによって、真実がわかると考えているからだ。 今回紹介する女性は、3人の子どもを育てるシングルマザーだ。ごく一般的な女性だった彼女が、なぜ貧困に苦しむようになったのか。 生活は苦しい、希望はない、毎日死にそう 埼玉県央にあるJR駅。そこから50分〜1時間に1本しかないバスに乗って20分、バス停の奥にシングルマザーの村上尚子さん(45歳、仮名)が居住する団地が広がる。築50年近くか、外壁は老朽して黒ずみ、すべての郵便ポストはさび付く。現在、18時半。村上さんは中学生、高校生の3人のお母さんだ。勤務先から帰宅した村上さんは慌てて子どもたちの夕飯を作り、“今日、帰りが遅くなるから”と書き置きし、われわれが待つ1階に急いで降りてくる。 「本当に忙しい
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