儀式:ハンマーにキス 潜水艦の処女航海に際しては、乗組員全員が浄めの儀式を行います。私の場合はごく簡単なもので、船室のランプシェードに舷外の水を満たして飲みました。とても渋くて苦いやつを…。すると手書きの証明書が渡されて、私は晴れて潜水艦の乗組員になれました。艦によっては、「ハンマーの接吻」なる儀式が加わる場合もあります。天井に大槌が吊るされて、船が揺れるときにそれにキスしなくてはなりません。その意味は不明ですが、分からなくとも黙って従うこと、それが、乗り組むときに教わる第一の規則なのです。 勤務:広島型原爆800個分とともに どの潜水艦にもたいてい乗組員の班が二つあります。一つが休暇に入ると(一回の自律航行が終わるごとに)、もう一つが交替します。自律航行の期間は、50日から90日までいろいろです。まず初めに、課題が次々とこなされていきます。たとえば、水に潜って他の潜水艦と連絡を取り合